保健科学東日本は「仁術」を目指す企業

最終更新日 2023年5月1日 by onderobics

●医療関係者が心に留めておくべきこと

昔から「医は仁術なり」と言われ、医療とはただ病気を治すだけでなく、人命を尊ぶ博愛の行為であるとされてきました。日本においてその思想は平安時代にはすでに芽生えていたとされ、西洋医学が発達した現代でも医療関係者が心に留めておくべき倫理とされています。

しかし「人命を尊ぶ」が単に人間の命だけを大切にせよという意味であってはいけません。人命を含めたすべての命を慈しむという心があってこそ、初めて本当の意味での博愛精神であると言えます。

例えば動物に対して冷酷な人が人間に対してだけやさしくなれるでしょうか。また例えば植物や環境への畏敬の念を持たない人が、病気に苦しむ患者へ愛を注ぐことができるでしょうか。おそらくできません。

何故なら人間は心を持っているからです。ただ機械の部品を取り換えるような態度で治療にあたり、仮にそれが一定の効果をあげたとしても、患者の苦しみを取り除けたことにはなりません。患者の身体とともに心もケアすることで、初めて「医は仁術」と言えるのです。

その意味において保健科学東日本は、生命環境を守る取り組みから医療を考えているという点で、「仁術」の基本を大切にする企業のようです。

省資源や省エネルギーを推進したり、廃棄物の管理や減量化をきびしく行うことで環境の保全に努めています。基本理念にある「循環型社会」という言葉の中には、命のサイクルを行っている大自然の中に人間も所属しているんだという意識が明確に感じられます。

●医療の目的は「命を守る」ことである

特に目を引くのが「自主的なルール作り」という理念です。法令や規則・協定などを遵守するのはもちろん大切なことですが、それだけでは不十分な場合があります。

昨今、医療事故の疑惑などで病院側が最初に意見を主張する際、よく聞かれるのが「規則はちゃんと守っていた」という言説です。

規則通りにやっていたからこちらに落ち度はないという言い方ですが、事実だとしてもそれで免罪になるという意識であれば、まさに仁術の道からは外れています。規則は人間が作るものであり完璧なしくみなどあり得ません。

それで被害を出したのであれば、規則自体を見直すべきなんです。たとえそれが、法律や協定によって作成されたものであったとしてもです。

かつてあるドラマで「事件は現場で起きている」というセリフがありましたが、「自主的なルール作り」はまさにその精神でしょう。現場によっても患者によっても状況は常に異なります。

目的はあくまでも「命を守る」ことです。基本的なルールは順守しながらも、柔軟に考え対応するという意識がなければ、真の目的に向かうことはできないのです。

●保健科学東日本の事業について

保健科学東日本の事業は、「集団検診」「臨床検査の受託」「医療用機器や介護用機器の製造販売」「飲料水や食品検査に関わる業務」「環境の検査」「医薬品や医薬部外品の販売」「託児所及び保育所の経営」などと多岐にわたっています。治療行為そのものではありませんが、人の健康に関する様々な分野へ幅広く手を広げていく業態からは、「仁術」の精神をまさしく体現していっていると評価できます。

また、それぞれの業務の中で多様なニーズを積極的に取り入れているのもこの会社の特長でしょう。水質検査のひとつをとっても、排水・冷却水・岩盤浴・プール・浴槽水・飲料水など、実に色々な検査が行われています。

また環境検査でも、空気環境・土壌・産業廃棄物・空気清浄度・衛生管理など多くの種類の検査に対応し、さらには生活習慣病や完成症の予防、遺伝子に関わる検査など、蓄積された技術に加えて最新の研究も積極的に採用しています。

ここには「医療現場の生の声を真剣に聞き本当に必要とされている検査を提供する」という姿勢が貫かれており、やはりしっかりした目的意識が感じられるのです。

過去、我々人類は地球環境を大規模に破壊することで文明を進化させてきました。しかし地球の温暖化が顕著になってきたり、日本でも公害による被害が拡大した中で、過去への反省がさかんに行われるようになり、人々の意識も変わりつつあります。物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求める風潮がしだいに高まってきているのです。

しかしよくある「古き良き時代への回帰」だけでは、おそらく未来は見えてきません。例えば極端に言えば、電気を節約するために昔のような電気製品を使わない生活に戻れと言われても、今さらできるわけがありません。

人口が増えてしまった現代となっては、電気洗濯機を捨てるのではなく、それを用いながらいかに省エネをするかという工夫が必要なのです。

大切なのは、これまで培った知識や技術を「知恵」に変えて、人と環境が共存していける時代を築くことなのではないでしょうか。つまり、良い環境があるからこそ健康に生きていけるというビジョンです。

保健科学東日本のこうした取り組みは、医療や福祉の世界だけでなく、他のあらゆる企業に対しても今後の模範となっていくかも知れません。

▶️  保健科学 東日本

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