最終更新日 2023年5月1日 by onderobics
口臭の原因を挙げると、
(1)虫歯や歯肉炎、歯槽膿漏などの歯周病
(2)蓄膿症など鼻の病気
(3)糖尿病、白血病
(4)肺や気胞の病気
(5)胃腸の病気由来のもの。(逆流性食道炎、食道ガン、慢性胃炎など)
(6)タバコ、酒、香辛料、タマネギ、ニラ、ニンニクなど、においの強い嗜好品や食品の摂取による一時的な口臭
などが挙げられます。
口臭の原因の9割は、口腔内の衛生状態および病気によるもの、胃腸の病気によるものです。
虫歯や歯周病はいかに漢方薬でも治すことは出来ませんので、専門の病院にて治療を行い、歯磨きなどの指導を受けましょう。
胃腸の病気も然りです。
しかし、においのように自覚が難しい問題は心理的な要因がからんでくることもあります。
「自己臭恐怖症」というもので、実際には臭っていないのに、自分から異臭がいしていると思い込む病気です。
一概に口臭といっても、このようにいろいろなパターンがあるのですが、漢方で口臭を扱うときにはまず舌に注目します。
これを舌診(ぜつしん)というのですが、舌の色や形状、舌苔の厚さなど、いろんな変化を見るのです。
一般に口臭がある人は舌苔が厚くなる傾向があります。
舌苔は口臭の一因で、最近では舌もブラッシングをするように奨励されていますが、無理にこすり落とすとかえって舌苔は厚くなりやすくなります。
やはり、体調を整えて、舌苔がつかないような状態にしていくのが肝要です。
次におなかや脈を見ながら、病気が原因の口臭なのかどうかを調べます。
病気があれば、それを治して口臭の解消をはかります。
急性胃カタルなど、胃腸病が原因のときは半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)、六君子湯と桂枝茯苓丸などがよく使われます。
自分にはわからないのが口臭の困ったところですが、気にし過ぎて体調を崩し、それが口臭を招くといった悪循環もあります。
そんな「気」を晴らす薬があるのも、漢方のよいところですので、悩まずに、一度、専門医に相談してみるもいいでしょう。