インプラントの特徴やメリットと手術の流れを神澤ドクターに聞く

人工の材料を人体に入れるインプラントは、主に歯科医療の分野で用いられている言葉です。
歯科では歯の欠損に対し、レジンやセラミックなどの材料で欠損を補います。
具体的には顎骨に金属製の歯根部を埋め込み、その上に支台を取りつけて人工歯を被せる形です。

 

顎骨と一体化させることで人工歯を固定できる

歯根部のことをインプラントと呼びますが、顎骨と一体化させることで人工歯を固定できるのが特徴です。
その為、入れ歯や差し歯と違って安定感が生まれますし、自然な噛み心地が得られるメリットもあります。
手術を要するので、準備期間や費用が必要になりますが、失った自分の歯を自然な形で取り戻せるのが魅力的です。

歯を削る必要がないことから、健康な歯を守ることができますし、咀嚼能力が落ちにくいので高齢者でも安心です。
また、顎骨や歯茎が痩せにくくなるので、顔の輪郭や歯並びが変わるような心配も防げます。

見た目重視で、機能性だけでなく審美性も高いですから、審美歯科でも積極的に活用されています。
色味と質感や歯の透け方など、何処を取っても自然な仕上がりなので、鏡の前でも人前でも自信を持って口を開けるでしょう。

かなり接近しても人工の歯とは気づかれないので、口元を手で隠す必要は全くありませんし、むしろ見せたくなるはずです。
骨に金具を埋め込むので、成長途中の未成年は手術が受けられませんが、女性は男性よりも早めに手術が可能となります。
手術できる年齢に個人差はあるものの、女性だと18歳頃を目安に手術の検討が始められます。

 

高齢者でも手術が可能と判断される可能性がある

一方では、高齢者でも手術が可能と判断される可能性があります。
体力があって持病がないなど、複数の項目の確認は必要ですが、健康に不安がなければ手術を受けられます。

逆に、心臓疾患や傷の治りが遅い糖尿病などの疾患がある人は、若い人でも手術不可と判断されがちです。
金属アレルギーに関しては、リスクの小さいチタンが主流なので、余程運が悪くなければ問題なくインプラントできます。

ただ、比較的安全といってもリスクはゼロではないので、予め検査を受けておいた方が良いでしょう。
実際のところ、顎骨の状態には個人差があるので、事前に入念な検査が行われることになります。

CT検査はX線で歯茎の下を透過させ、3次元的に画像で患部をチェックするものです。
骨の形や大きさに太さなど、歯根部の埋め込みが可能か否か判断します。

手術の都合上、血管や神経を傷つける恐れがありますから、検査による入念なチェックは不可欠です。
インプラントでは、治療後の傷口の回復が重要なので、回復に影響する持病が隠れていないか血液検査、心電図検査なども実施されます。

 

手術は2回に分けて行われるのが一般的

この治療を受けると、術後に歯周炎が発生しやすくなるので、歯周病の検査も合わせて行います。
手術は2回に分けて行われるのが一般的で、局所麻酔かリラックス麻酔をしてから手術に入ります。

リラックス麻酔は静脈内鎮静法と呼ばれるもので、意識を保ちつつ緊張感をほぐす麻酔です。
一次手術では歯茎を切開して開き、骨の状態を確認してからインプラント、つまり歯根部を埋め込みます。
所要時間は患者さんによって異なりますが、大抵は早ければ1時間、遅くても3時間ほどで終わります。

一次手術は、埋め込んだ歯根部が骨と結合することで完了します。
結合には3ヶ月から半年くらいの期間を要するので、この間は定着するまで気長に待つことになります。

患者さん本人の希望次第ですが、仮歯をつけることが可能な場合も多いです。
二次手術では、埋め込み済みのインプラントに、人工歯を固定する支台部のアバットメントを取りつけます。

 

取りつけ部を表面に出す為に少し歯茎を切開する

この手術で骨を削ったりはしませんが、取りつけ部を表面に出す為に、少し歯茎を切開します。
主役ともいえる人工歯については、一次手術が落ち着いた後に、型を取った上で製作となります。

タイミングは最短で一次手術の1週間後、歯茎の回復ペースによっては6週間ほどを要します。
人工歯の装着自体は、切開が不要で手術もありませんから、最後は割と簡単に仕上げられます。

このように、手術といっても1回あたりが長時間ではなく、2回に分けて段階的に進められます。
手術後のメンテナンスについては、1ヶ月後や3ヶ月後、半年に1年後といった間隔で噛み合わせやX線、骨の吸収状態を調べる検査があります。

またメンテナンスの際には、歯磨きの評価やブラッシングの指導が行われます。
ちなみに、永久的に持つかどうかは患者さんによりますが、術後10年が経過しても9割以上は残存するというデータが存在します。

 

神澤光朗まとめ

保険適用ではなく自由診療なので、費用が大きくなってしまうのはネックですが、病気の影響で歯を失った場合は、健康保険が適用できる可能性が高まります。

顎骨を切除するほどのがんや、特定の先天性疾患に限られますが、それでも保険が適用可能なケースがあるのは本当です。
簡単に手術を終えたりメンテナンスフリーとはいきませんが、機能的にも審美的にも自信が持てる自分の歯を取り戻せるのは、大きなメリットです。

神澤 光朗
 

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